業務システムにおけるUXリサーチとは?

業務システムは業務の効率化や生産性の向上に深くかかわってくるものです。だからこそUIUXについてはしっかり考えておく必要があります。特にユーザーの体験にかかわるUXについて調査をすることは、より良い業務システムの提供につながるため大変重要です。

UXリサーチとは?

UXリサーチとはアンケートやインタビュー、エスノグラフィー、ユーザーテストを通じてユーザー体験を理解することでユーザーニーズを発見する手法です。ユーザーニーズは「顕在ニーズ」と「潜在ニーズ」に分けられます。大きな流れとしてはまず、アンケートなどの定量的な調査によって顕在ニーズを洗い出し、次にインタビューとエスノグラフィーによって潜在ニーズを洗い出します。最後により具体的な課題を発見するためにユーザーテストを行います。顕在ニーズはアンケートで簡単に把握が可能ですが、UXリサーチでカギとなるのは潜在ニーズです。ユーザーも気づいていないニーズをいかに引き出すかがポイントとなってきます。

UXリサーチ5つのプロセス

1.事前準備
リサーチをする前に現状の業務フローやエンドユーザーの関係者について確認をしておきましょう。例えばユーザーが業務において課題に感じているフローや利用頻度の高いフローなどです。事前に知っておくことでスムーズな調査ができます。また、業務システムは様々な関係者との連携で使われることも多いためエンドユーザーの周りの関係性についても把握しておきます。

2.アンケート
定量的な調査により顕在ニーズを把握します。一般的にアンケートは数が多いほど調査に役立ちますが、業務システムの場合は皆が同じシステムを利用し同じ業務をしているため意見に誤差が生じにくいでしょう。そのためそこまで多くの結果を求めなくても大丈夫です。
アンケートを設計する場合は「業務の実施頻度」や「想定される課題を本当に抱えているか」といったことに加え「実施人数」や「実施時間」なども質問事項に加えると良いでしょう。

3.インタビュー
この段階では本質的な潜在ニーズを引き出します。開発者の思い込みが果たして本当にユーザーが求めていることなのかを確認することに重きを置いて進めていきます。上司やほかの従業員に話しにくいことなどのより細かい質問が有効です。インタビューはアンケートを踏まえその中でもさらに詳しく話を聞きたい対象者に対して行います。

【インタビューの手法】
・グループインタビュー
様々な意見が出るメリットがある反面、同調や共感により真意を探りにくいというデメリットがある。
・デプスインタビュー
1対1で長時間行う手法。より詳しく話を聞けるが時間がかかる。
・半構造化インタビュー
質問事項をまとめすぎず、その場その場で質問を変えていくもの。構造化しすぎると重要な意見を聞き逃してしまうことがある。

4.エスノグラフィー
エスノグラフィーとは現場を観察することで本当の姿を感覚として知れる手法です。この段階ではインタビューでも気づけなかった潜在ニーズについて知ることができます。例えば「ユーザーが意識していない無意識な業務手順」や「業務で使用するもの(メモ帳、定規等)」などの観察をして初めて明らかになるものを洗い出します。観察後はその対象者に行動の根拠を改めてインタビューするとより深掘りできるでしょう。

5.ユーザーテスト
ユーザーに既存の業務システムを操作してもらい、手順を細かく観察することで業務システムの操作に特化したニーズを確認します。ユーザーに操作してもらいながら感じたことなどを聞き出すのがポイントです。それにより実際の環境でのニーズを把握することができます。

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