UIUXを考えるうえで大切なのは、いかにユーザーにとってわかりやすいか、ということではないでしょうか?わかりやすさに焦点を置いたデザインをすることで操作性が上がりUIやUXの向上につながります。
UIUXに関する原則はいくつかありますが、今回はヤコブ・ニールセンとロルフ・モリッヒによって提唱された10ヒューリスティックスをもとに、どのようなところに気を付ければデザインをわかりやすくすることができるのか、についてお伝えしていきます。
10ヒューリスティックスはユーザビリティの専門家がUI上の問題点を発見する場合に使用されるガイドラインです。問題点を早期に発見し、より良いデザインにするための重要な指標となります。
1.システム状態の視認性
2.システムと実世界の一致
3.ユーザーの主導権と自由
4.一貫性と標準
5.エラーの防止
6.記憶より認識
7.柔軟性と効率性
8.美的で最小限のデザイン
9.ユーザーによるエラーの認識・診断・回復の支援
10.ヘルプと説明文
以上が10の原則です。
今回はわかりやすい表現をするうえで特に大切だと思う「1.システム状態の視認性」についてご紹介します。
ユーザーに対して常に何が起きているのか、適切なフィードバックを適切なタイミングで行う
これは「1.システム状態の視認性」の説明を要約したものになります。つまり、今どういう状況なのかを何かしらの合図を出すことによってユーザーに知らせてあげよう、ということを示します。
まず、システム状態が見えない状況を想像してみましょう。身近な例でいえば、クリックしたのにページが遷移しないPC画面などが該当します。あとどのくらい待てばクリックしたページに飛べるのかが分からなければ、訪問を諦めてしまうのではないでしょうか?そうならないためにもシステム状態の”見える化”を意識する必要があります。この例であれば、ページが表示されるまでの間ローディングマークを表示したりゲージを表示することで解決できます。
ではなぜシステム状態が視認できない状況ができてしまうのでしょうか。
それは主に以下三点が理由として挙げられます。
1.そもそも表現がされていない
身近な例を挙げると、オンオフが分からない電気のスイッチや、お湯が沸いたか分からないポットなどです。お湯が沸いても音が鳴らず気づかなかったという経験はないでしょうか?解決方法としては、沸いたら音が鳴るようにすることや、温度を表示するようにすることなどがあげられるでしょう。
2.表現が不適切
押すか引くか分からないドアや色のイメージを無視している、などです。ドアがどのようにしたら開くかを決定しているものはドアノブです。私たちはドアノブの形状から開け方を無意識に判断しているため、開け方に最適なドアノブにする必要があります。
3.タイミングが不適切
少したってからメールの通知が来る場合などです。タイミングが適切でないと操作性が悪くなり、さらにメールの例でいえばトラブルの原因にもなりかねません。
状態を見える化することこそ、わかりやすい表現に近づけるための第一歩となります。
エイ・エヌ・エスではUIUXの観点から生産性・効率性を向上させる業務システムを、ユーザー主体設計をベースに構築し、利用目的やニーズに沿った設計志向で業務課題を解決します。まずはお気軽にご相談ください。