業務システムにHCDを導入するメリットとは?

従業員の給与計算、勤怠の管理、在庫の管理など、業務の品質や作業効率の向上などを目的に導入される業務システムですが、社内の従業員向けに作られるシステムであるために、使いやすさ、見やすさといったデザイン面がつい軽視されがちです。しかし、そんな業務システムも、デザインを見直すことでメリットがあります。では業務システムにHCDを導入することでどのような効果が得られるのでしょうか?

HCDとは

HCDは人間中心設計のことでその意味は文字通り、「人間」を中心に据えて人間の要求に合わせることを優先して設計することを指します。HCDに特化した団体、HCD-Net(人間中心推進機構)はHCDによってユーザビリティの向上を目指します。ユーザビリティとは単に現状の問題点を解決することではありません。現状の問題点を解決することを当たり前のレベルに設定し、その先に新たな魅力を作り出すことに重きを置いています。

HCDにおいて特に大切なことはユーザーやタスク、環境の明確な理解に基づいたデザインを心掛け、ユーザーを中心にデザインを作り上げることです。つまり、どのような人がなぜ、どんな状況でシステムを使うのかを理解しユーザーの身になったつもりでデザインを考えることが大切になります。

業務システムのHCD

発注システムや顧客管理システムなどの社内業務システムはユーザーが社員に限られます。業務システムは一般向けサービスのように、画面デザインを改善したからと言って売り上げが大幅に変わるわけではありません。そのため業務画面の改善を行う重要性はあまり認識されていませんでした。しかしながら、社内向けの業務システム画面においてもHCD導入のメリットは十分にあります。

1.画面操作時間の短縮による生産性向上
分かりにくく使いにくいシステムは操作に時間がかかります。操作に時間がかかればその分生産性が下がってしまうことが考えられます。短いスパンで考えれば多少のタイムロスはあまり問題ないように思えますが、積み重なっていけば少しのタイムロスが生産性の向上を妨げる原因の一つとなることも考えられます。HCD導入により画面操作が簡単になれば生産性の向上が望めます。

2.新規利用者に対する教育コストの圧縮
操作が直感的にわからないシステムを初めて使う場合、どうしても教育が必要になります。一方、HCDを意識してデザインされた業務システムであれば教育に時間やお金をかけなくて済みます。本業に直接関係のない教育コストを省くことでより本業に集中することができるのではないでしょうか?

ユーザーに寄り添って考える

このようにHCDは一般向けのシステムだけでなく社内の業務システムのデザインを考えるうえでも非常に大切な考え方です。ユーザーの声を直接聞きながらPDCAサイクルで改善し続けることも重要となってきます。

エイ・エヌ・エスではUI/UXの観点からユーザーに寄り添った業務システムを構築します。デザインに関するお悩みもお気軽にご相談ください。

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