UIUXはWEBサイトやシステムの使い勝手にかかわる大変重要な要素です。今やUIUXはIT企業において欠かせないキーワードの一つとなっており、パソコンやスマートフォンの画面のみならず、身近なところでもUIUXの需要が高まっています。では、CXという言葉はご存じでしょうか?「カスタマーエクスペリエンス」を略したキーワードで、一見UXと同じような意味と捉えられがちですが、両者は異なる意味を持っています。
今回は、今注目のCXについてUXとの違いやCXが重要視される理由なども含めてご紹介します。
UXとはユーザーエクスペリエンスの略で、ユーザーが一つの製品・サービスを通じて得られる体験のことを指します。実際に商品やサービスを使ったことで得られた気持ちなどもこれに該当します。一方、CXとはカスタマーエクスペリエンスの略で顧客としてのあらゆる体験を指す言葉です。カスタマーとはサービス・製品にかかわる全ターゲットを指します。例えば、子供が遊ぶおもちゃを親が買う、という状況を考えてみましょう。この場合のユーザーは子供であり、カスタマーは子供だけでなく実際に商品を使わない親も含みます。どちらも体験に関する言葉ですが、CXのほうがUXよりもより広範囲のイメージを持ちます。
【主な違い】
1.体験する主体
UX…対象は実際に商品・サービスを使う人
CX…対象は実際に商品・サービスを使う人だけでなく、購入した人も含まれる
2.体験に含まれる対象
UX…ユーザーが使う商品やサービスのみ
CX…商品・サービスそのもの以外に、物流・販売・アフターフォローなど様々な工程が含まれる
3.管理方法
UX…関わる人や検討すべき内容が絞られるため、スピーディーに対応できる場合が多い
CX…流通・販売店・カスタマーセンターなど様々な部門や協力会社が関係している
4.扱う役職
UX…エンジニアやデザイナーなどの技術者。また心理学をバックグラウンドに持っている人
CX…マーケティング出身者で高度な分析力やマネジメント力のある人
商品やサービスの品質にこだわることでユーザー体験を向上させる、ということは言ってしまえば“当たり前”の時代になりました。その結果、競合他社との差別化を図ることが難しくなっているのが実情です。そこで顧客により自社の商品・サービスをアピールする付加価値としてCXが注目されるようになりました。対象の商品だけでなく、その後のアフターケアであったりWEBサイトやシステムであれば導入して終了ではなく、その後のシステム保守サービスなどがCXにあたります。商品を届けて終わらない、というのがCXのポイントです。さらに「体験」を提供することの価値が高まっていることも一つの要因です。SNSやWEBサイトを頼りにするようになった現代では、口コミなどによって商品以外の部分も評価されるようになりました。「体験」の提供は今や新規顧客の獲得に直結するといっても過言ではありません。
UXだけにとどまらずCXを考えることは大変重要です。商品やサービスを提供して終わりではなく、その先を見据えましょう。
エイ・エヌ・エスではUI/UXの観点から、ユーザー主体設計を意識した業務システムの構築を行っています。また、システム導入後は長期的な保守サポートにてシステム運用のお手伝いをさせていただきます。ぜひお気軽にご相談ください。