近年注目のメタバースとは?②活用方法とメリット

前回のコラムでは最近注目を集めているメタバースについての基礎知識や特徴をお伝えしました。自分のアバターを作り仮想空間で交流する、といったように既にゲームの世界ではメタバースがメジャーになっていますが、これを娯楽の世界だけでなく今度はビジネスシーンにも取り入れようとする動きが高まっています。今回はメタバースのビジネスでの活用方法と取り入れるメリットについてご紹介していこうと思います。

ビジネスシーンでのメタバース

メタバースの可能性は無限大であり、現時点で導入されているもの以外にも様々な形で活用できる可能性を秘めています。というのも、メタバースの活用方法として決まった手法や共通のプラットフォームが無い、というのが現状だからです。そのため今後メタバースを活用していく中で、枠組みにとらわれず世の中の変化を見極めながら様々な試行錯誤を重ねることでより効果的な方法でメタバースを活用していくことが理想とされるでしょう。

現時点でビジネスに導入されているメタバースの活用方法、または近い将来実現するであろうメタバースの応用方法を一例としてご紹介します。

1.企業のリモート会議や共同作業
Facebook改めMetaは「Horizon Workroom」という新サービスを立ち上げ、既に運用を開始しています。またマイクロソフトもMicrosoft Teamsを拡張した「Mesh for Teams」を立ち上げ2022年前半の提供開始を予定しています。このように環境が整備されることで会議をバーチャル空間で行う企業も今後増えていくことが予想されます。

SkypeやZoomで行う会議と異なるのは、やはり“リアルさ”でしょう。専用のゴーグルを装着することで、2Dではなく3D空間に。現実空間で自分が行った仕草はそのままアバターに伝わります。また立体音響を使用しているため声はメタバース上で相手がいる方向から聞こえてきます。このような点は普通のリモート会議では体験できないメタバースの面白さです。

2.バーチャルイベントの充実化
バーチャル上でライブを行う、展示会を行い、よりリアルな環境で商品やサービスの説明が可能になります。ライブであれば現状のオンラインライブとは異なり、より臨場感を持って参加ができるでしょう。より自由で質の高いコンテンツを共有する余地が広がります。

3.社員研修のバーチャル化
感染対策の為、一か所に大勢集まって進めることが難しくなりリモート研修を余儀なくされた企業も多いのではないでしょうか?しかし、リモートで進めたとしても臨場感がなく自由に話すことが難しいなどの理由で、モチベーションが上がらないなどの弊害が起きているのが現状です。その点メタバースであればあたかも社員が集結しているような空間で、よりリアルに社員研修を進めることが可能です。

メタバースをビジネスに用いるメリットとは?

1.意見を出しやすくなる
例えばリモート会議では自分の顔がそのまま映るのではなく、アバターが会話をします。既存のツールであれば自分の顔を映して会話をしますがそれだとなかなか意見を言いにくいなんてこともあるでしょう。特に日本人は性格上積極的に意見することに苦手意識がある人が多いため、メタバースをうまく活用すれば楽しく活発な意見交換をすることが可能になるかもしれません。

2.生産性の向上
コミュニケーションツールがある程度普及した現代でも顧客を招く、あるいは顧客のオフィスに出向くことは多いと思います。メタバースを用いて距離による様々な制約を緩和し、ビジネスの進捗を遅らせないことが重要です。既存のコミュニケーションツールよりも多くの情報量で繋がる体験をすることで今までにないビジネスチャンスや生産性の向上につながるでしょう。

3.感染症の抑制
メタバースが注目されるようになったのは新型コロナウイルスの影響が大いに考えられます。リモート環境であってもビジネスを円滑に進める方法の一つとしてメタバースは有効な対策として注目されています。

今後のメタバースも要チェック!

今回はメタバースをビジネスに活用する方法とメリットについてお伝えしました。上述したように、まだメタバースは多くの可能性を秘めていて今回ご紹介したもの以外にも今後多くの活用方法が出てくるのではないかと予想されます。

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