IT技術を活用しビジネスや組織に変革を起こすDX(デジタルトランスフォーメーション)。DXの推進に関しては企業規模に関係なく、必ず向き合わなくてはならない課題でしょう。一つの手段として今まで手作業で行っていた作業をシステム上で行うといった“業務のシステム化”が挙げられますが、たとえ既にシステムを持っていたとしても古いシステムである場合、見た目や操作性の悪さだけにとどまらず、様々な問題点があることをご存じでしょうか?今回は古いシステム=レガシーシステムだとどのような問題点があるのか。また、レガシーシステムから脱却する方法についてお伝えします。
レガシーシステムとは時代遅れのシステム。つまり、導入から長い月日が経過し新しいIT技術に対応できなくなった古いシステムを意味する言葉です。レガシーシステムの特徴としては導入から20年以上たっていてブラックボックス化してしまっているもの。またCOBOLといった古い言語を使用して開発されたシステムなどが挙げられます。その中でも特に問題とされているのが“システムのブラックボックス化”です。導入以降、法改正や時代の流れに合わせて様々な処理が施されていることが予想され、その構造はとても複雑になっています。さらにそんな複雑なシステムの構造を熟知している担当者がいなくなれば、システムの全体像を把握することが難しく、完全にブラックボックス化してしまいます。
では、ブラックボックス化したレガシーシステムの問題点とは一体何なのでしょうか?
1.コストがかかる
「毎日使っているシステムが故障してしまった」といった場合、分からないなりに原因を探ろうとするでしょう。一人で分からなければ二人、三人…と原因追究に関わることになると人的コストがかかってしまいます。さらに維持管理コストの増大も考えられます。古い機器や部品を使っているためその調達に苦労するほか、現状維持を目的としたメンテナンスを行うため、障害をなくしたつもりでも再発する、もしくは他の部分の不具合が絶え間なく発生する恐れがあります。小さなメンテナンスを積み重ねることで結果的にコスト増大につながるのです。
2.社員のパフォーマンス低下
例えば、特定の処理を夜間にまとめて行うバッチ処理では古いシステムであればあるほど処理に膨大な時間がかかるため、翌日までかかってしまう恐れがあります。間に合わなければ、ユーザーがシステムを動かせないということなので業務環境に悪影響が出ることが考えられます。
3.ビジネス機会の損失
近年では技術の進歩が著しく、それに伴って働き方も大きく変わるなど社会構造自体が変わりつつあります。そんな社会に順応するためには臨機応変なシステム更新が必要になってきますがレガシーシステムだと難しいというのが実情です。古いシステムがゆえにクライアント側とのシステムの互換性が失われ、結果的にビジネス機会を逃しかねません。
レガシーシステムを使い続けることで、どうしてもデータの処理が遅くなったり故障しやすくなります。その対応策として挙げられるのがシステムのリプレースです。リプレースによりIT資産を見直すコストや負荷はかかるものの、長期的に見れば効率化や生産性向上等、抜本的な業務改革につながります。
エイ・エヌ・エスでは、UIUXの観点からユーザー中心設計にてわかりやすく操作性の良い業務システムの構築を行っています。また既存システムに不安がある、またはITを活用し業務プロセスを一から見直したい企業様向けにシステムのリプレースのご提案も行っています。システムに関するお悩みはぜひお気軽にご相談ください。