プレゼン資料をパワーポイント(以下パワポ)で作成する際、「どんなデザインだと魅力的か」「本当にこのデザインでいいのだろうか」と思ったことはありませんか?確かに、本を買って勉強する、あるいは直接詳しい人に聞かない限りパワポのデザインを覚える機会はありません。そこで今回はシステム会社の視点からUIUXを考慮したパワポ作成のコツをお伝えします。
大きな違いとしては「目的」でしょう。システムの場合、実際にその画面をユーザー自身が操作するため、誰でも簡単に操作できることが求められます。一方、パワポは伝えることが一つの目的です。そのためシステムの場合はシンプルであることを優先し、パワポはインパクトを意識し目を引くデザインを心がけるべきです。とはいえ、インパクト=派手というわけではありません。やたら多くの色を使い装飾を加えるのではなく、伝えるべき内容にしっかりと注目が集まるようなデザインを心がける必要があります。
システムとパワポのデザインは目的が違うため、デザインで意識する点も大きく違うと思われがちですが、実は基本の部分は同じです。特に意識すると良いものを以下に挙げてみました。
1.情報の取捨選択をする
パワーポイントは主にプレゼンで用いられることが多いです。プレゼンならば沢山の情報を詰め込んで伝えたくなりますよね。しかし、詰め込みすぎると最も伝えたかった内容が埋もれてしまい逆効果なんてことにもなりかねません。「この情報は本当に必要なのか」を自問自答しながら作成することが重要です。
2.色は3色までを意識する
システムのデザインでもWEBのデザインでもまずは使う色を3色ほど決めておくのが一般的です。ベースカラー、メインカラー、アクセントカラーを決め、それぞれ70%、25%、5%の割合で作成すると美しくなるといわれています。
3.フォントを使いすぎない
日本語フォントと英語フォントをそれぞれ統一しましょう。色々なフォントを使いすぎると見栄えがあまりよくありません。またパワポに関してはプレゼンの際に画面に投影することがほとんどだと思うので、線が細い明朝体よりも線の太さが一定で見やすいゴシック体がおすすめです。
4.デザインの4原則を意識する
デザインの4原則とは「近接」「整列」「強弱」「反復」のことです。
近接…関係する情報同士をくっつける
整列…要素に一体性を持たせて組織化する
強弱…情報に優先度をつけ、違いを明確にする
反復…特徴的な要素を繰り返すことで一貫性を持たせる
例えば、文章の始まりがそろっていなければ見栄えが悪く見えにくいスライドになります。また、反復させることも大切です。このスライドでは題名を青文字であるにもかかわらず、次のスライドで赤にしていれば、見る側は情報を整理しにくくなってしまいます。
5.一つのスライドに伝えたい情報は一つ
1の“情報を取捨選択する”と理論は同じです。一スライドに一情報を意識することで、伝えたい内容をより際立たせることができます。
6.デザインのルールを決めておく
これも重要です。例えば「画像は毎回この位置に挿入する」「示したい項目はすべて箇条書きにする」「題名の文字色は青、それ以外は黒」「イラストのテイストは統一する」などが挙げられます。ルール決めをしておくことで自分の中でも情報が整理され分かりやすくなるでしょう。
今回はノンデザイナーでも実践できるパワポデザインのコツについてお伝えしました。伝わるデザインというのはパワポだけでなくシステムにおいても重要で、一目で操作が分かり、今何の操作をしているかがわかりやすいデザインを心がける必要があります。
エイ・エヌ・エスでは、UIUXの観点からユーザー中心設計にてわかりやすく操作性の良い業務システムの構築を行っています。システムやデザインに関するお悩みはぜひお気軽にご相談ください。