デザイン思考は”共感”がカギ

以前のコラムデザイナーだけではない? デザイン思考の重要性にてデザイン思考についてお伝えしました。デザイン思考とはデザインに必要な思考方法を利用することでビジネス上の問題を解決するための考え方を指します。デザイン思考で大切なことは常にユーザーの視点に立って物事を考えることです。ユーザーの視点に立つにはデザイン思考の第一ステップである「共感」が最も重要といえるでしょう。今回はデザイン思考の「共感」に焦点を当ててお伝えします。

共感はデザイン思考における核

デザイン思考には5つのステップがあり、1.共感 2.問題定義 3.アイデア創出 4.プロトタイピング 5.検証 に分かれます。その中でも第一ステップである共感はデザイン思考の核といえるくらい重要な段階です。人がどのように、なぜ行動して何を考え、何を求めているのか、など理解を深めることこそ共感への第一歩となります。
共感のステップではリサーチャー自らがユーザーの代弁者となることで実際にサービス・プロダクトを受け取るユーザーの潜在的なニーズを掘り起こすことを目的としています。つまり、ユーザー自身もまだわかっていないようなニーズを、共感を通して明らかにしたうえでその後の問題定義につなげることが大切になります。

どのように共感する?

デザイン思考において共感ステップの大切さについては理解していただけたと思います。では、共感とは具体的にどのようにすればよいのでしょうか。以下の3ステップが重要になります。

・インタビュー
まずはインタビューによって相手の感情を探ります。インタビューといっても形式ばったものではなく日常会話のようにゆるい雰囲気を保つのがポイントです。質問事項は事前に用意しておき、そこから外れるような会話を期待します。インタビューではユーザー自身もわかっているニーズを聞き出します。

・観察する
ユーザーと生活環境における振る舞いを見ます。インタビューに加えて適切な場面でできる限りの観察をしましょう。観察のステップでは主にインタビューで得た情報と行動で矛盾がないかを調べることができます。例えば、インタビューにおいて「在庫確認のシステムは迷うことなく操作できている」と言っていても、行動を観察していると実は操作に時間がかかっていることなどを発見できます。観察することでインタビューでは引き出せなかった潜在ニーズを引き出します。

・見て聞く
インタビューと観察をうまく組み合わせることが重要です。行動に対して「今なぜその行動をしましたか?」などというようにその場で行動に対する回答をユーザーから聞き出します。これによって思いもよらなかったニーズにユーザー自身が気付くきっかけにもなります。

ユーザー視点のシステムデザイン

共感によってユーザーを知りニーズに気づいてあげることが問題解決の第一歩です。
エイ・エヌ・エスではUI/UXの観点からユーザー主体設計によって操作性にこだわったシステムの構築を行っています。既存のシステムにお悩みはありませんか?ぜひお気軽にご相談ください。

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