東日本大震災から生まれたLINE。リニューアル後のデザインの工夫

2011年3月11日の東日本大震災から11年が経過しました。震災直後、地震による津波や停電で携帯電話の基地局が動作しなくなりました。そこで問題となったのが安否確認の遅れです。この経験を基に誕生したLINEは緊急時のホットラインの機能を持ち合わせたコミュニケーションアプリとして今でも親しまれています。年代問わず使われているLINEですが、使い勝手の観点から様々な工夫がなされています。

緊急時に役立つLINE

LINEの特徴といえば返信をしなくともメッセージを読んだら既読が付く機能でしょう。普段使いでは賛否両論あるこの機能ですが災害時は安否を伝えるのに非常に役立つ機能といえます。さらに最近では震度6以上の大規模な地震が起こった際に、ホームタブにLINE安否確認が出現するようになりました。ワンタップで無事なのか被害に合ったのかを友達に共有することができます。また、ステータスメッセージで今の状況を知らせたり、位置情報を送信することも可能です。このような機能をしっかり活用できれば災害があった時に自分の状況を速やかに報告できるため、使い方を覚えておくと便利でしょう。

アップデートでリニューアルしたデザイン

今のLINEはコミュニケーションツールのみならずLINEマンガやLINE Pay等、様々なジャンルでのサービスを展開しています。多様なコンテンツを配信することで便利になった一方、従来のデザインに複雑な印象を持つユーザーが増えたようです。そこでLINEは2020年に以下の点を意識したデザインリニューアルを行いました。

・コンテンツに集中できるデザイン開発
・一貫性のあるUI画面の提供
・サービスアイデンティティの再考
・コンポーネントを通じて効率的なデザイン

具体的には、ネイビーのヘッダーをホワイトに変更したことでLINEの象徴ともいえるグリーンを際立たせるようにしています。またグリーンの明度と彩度を調整し既存のものよりも明るい印象にしています。また一貫性という観点では、それまで領域ごとに異なっていたアイコンのスタイルや太さ、カラーを統一し、マージン(余白)に関しても各コンテンツ間でルールを統一したことで一貫性を持たせる工夫をしています。全体の印象が明るくシンプルになったことで以前のものよりわかりやすく、操作がしやすいと感じるユーザーが多いようです。

シンプルでわかりやすいデザインを追求

LINEのリニューアルは「シンプル」が一つのカギとなりました。シンプルなものが必ずしも使いやすいとは限りませんが、ユーザーを第一に考えたうえでデザインされた「シンプル」はより良い操作性、つまりUIの向上につながるのではないでしょうか?

エイ・エヌ・エスでは、UIUXの観点からユーザー中心設計にてわかりやすく使いやすい業務システムの構築を行っています。システムのことやデザインに関するお悩みはぜひお気軽にご相談ください。

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