“足す”より“引く”がプロダクトの価値を生み出す?

一昔前までは多くの情報が詰まったWEBサイトや広告が主流で、情報が多いほど価値のあるものだとされてきました。しかし、技術が進みプロダクトの差別化が難しくなると付加価値を付ける必要が出てきます。そこで注目され始めたのがUIUXの概念です。いかに操作性を向上させ、そのプロダクトを通じていかに良い体験を提供できるか、が重要となりました。

そしてUIUXを向上させるにはまず「シンプルさ」を求めていかなくてはなりません。シンプルさの実現には必要のないものをできるだけ排除し必要最低限であることが必須です。

身の回りのシンプル

例えば、最近ではミニマリストと呼ばれる、身の回りの物を最小限に抑え、「ものを持たない」ことで豊かさを手に入れる人が多くなってきています。多くのものを持つよりも、ものが少ないことにメリットを感じる人が増えているようです。また、女性の化粧に対する嗜好も変わりつつあります。昔は化粧をすることでコンプレックスを隠すという考え方だったのが最近はナチュラルメイクこそが美しいとされています。このように、「シンプル」を追求する人が多くなったことから、シンプルには一般的に価値があるといえるでしょう。

機能を削ってヒットしたプロダクト

・iPhone –ボタンを排除
・MacBook Air – DVDドライブ排除
・Google – 検索ボックスのみ
・Twitter – 140文字まで
・Instagram – 画像のみ
・Tiktok – 60秒までの制限
・Medium – 記事を読むことだけにフォーカス
・Amazon Go – レジ会計が無い
・GoPro – カメラから液晶を排除
・Kindle – 本を読むだけのデバイス
・Uber – 降車時の支払いが無い
・Clubhouse – 音だけ、録音機能なし

iPhoneがはじめて出てきたときは画面の下にボタンが一つあるのみで、衝撃を受けた人も多いのではないでしょうか?当時はここまでスマートフォンが主流となる時代が来るとは思いませんでしたが、できるだけややこしい操作をなくしたことで成功した例といえます。Instagramに関しては先にヒットしたTwitterにはないものをうまく引き出し、画像をメインにしたことで現在では若者のほとんどが使用するSNSになりました。

とはいえ、日本のプロダクトには多くの課題があり、上述した海外の製品と比べると機能を捨てきれていないものが多い印象です。これは、日本人の性格にも関係していて、機能を捨てきれずむしろ増やしてしまう傾向があるのです。できるだけ便利にしたいという意識が高い故、少数派の意見を取り入れすぎることが原因の一つでもあります。

シンプルなデザインを!

シンプルなデザインは操作性を上げ、よりよいユーザー体験につなげます。一見多くの機能を搭載していたり、多くの情報があるもののほうが難しいデザインに思えますが、実はデザインにおいては“足す”より“引く”方が難しいと言われています。WEBサイト制作や業務システム構築を考えている際には、シンプルなデザインを意識してみてはいかがでしょうか?

エイ・エヌ・エスではUIUXの観点からユーザー中心設計にてわかりやすく操作性の良い業務システムの構築を行っています。システムやデザインに関するお悩みはお気軽にご相談ください。

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