「機能的には良いけどどこか使いにくい」「情報が多くて充実しているけど分かりにくい」などといった経験はありませんか?これらの原因はもしかしたら「認知負荷」が関係しているかもしれません。操作性に優れ、かつ分かりやすく直感的に使えるWEBサービスを実現するためにもできるだけ認知負荷を排除する必要があります。今回は認知負荷について、また認知負荷の例と共に改善方法についてご紹介します。
認知負荷は元々認知心理学の言葉です。PCと同じく人間の脳にもワーキングメモリのようなものがあり、その容量は限られています。そのメモリを使いすぎてしまい、負荷がかかってしまうような状態のことを指します。
認知負荷がかかってしまうWEBデザインの例として以下のものが挙げられます。
・選択肢が多すぎて選択の余地がありすぎるもの
・グラフィックが重なり合っていて見えにくいもの
・文章が分かりにくく立ち止まって考える必要があるもの
これらの共通点としてはいずれも「考えなくてはならない」ところでしょう。考える部分が多ければ多いほど認知負荷がかかっている状態のため、そういったWEBサービスは分かりやすさや操作性を改善する必要があります。認知負荷が高いとWEBサイトであれば離脱につながり問い合わせが少なくなったり、WEBシステムであれば使い勝手が悪く生産性の低下を招くなどの恐れがあります。そうならないためにも、認知負荷がかかりやすいデザインがどのようなものなのか、どのように改善したらよいのかを知っておきましょう。
認知負荷がかかるデザインとはどのようなものでしょうか。
良かれと思って丁寧に文章を書いても文字が多いと読む気が起こりません。その結果、大事な説明が書かれていても読み飛ばされてしまう可能性があります。長い文を書くときには、できるだけ大事なポイントのみを抜き出したり、文字の大きさ、余白に注意しながらデザインする必要があります。
選択肢が多いというのは一見便利なように思えますが、多すぎると逆に考える手間がかかりユーザーを迷わせてしまいます。フォームやドロップダウンなどで選択肢を与えるときには、できるだけブロックでまとめたり、数を最小限にとどめましょう。
色を使うと強調され分かりやすくなりますが、ただ単に色を使えば良いというわけではありません。特にコントラストが低い組み合わせは図や文字が認識にくく視認性を損ねてしまいます。色についてはカラーユニバーサルデザインに配慮したシステムを!でご紹介していますので、ぜひご覧ください。
デザイン性を求めてアニメーションを加えすぎると、次々と動く情報に思考が追い付かなくなります。ユーザーの本来の目的を念頭に置き、アニメーションは必要最低限にするべきです。
同一サイト内にもかかわらず、ヘッダーメニューのデザインが変わっていたり、ページによってボタンの色が変わっている場合、別サイトに来たかのような感覚に陥り、認識に負荷がかかります。サイト内におけるデザインのルールをあらかじめ決めておき、パターンに則ってデザインすることがポイントとなります。
業務システムは毎日の業務遂行に欠かせないツールであり、効率性や生産性に大きくかかわります。だからこそ、WEBサイトのみならず、業務システムにも認知負荷を減らす工夫が必要です。
エイ・エヌ・エスではUIUXの観点から直感的かつ操作性の良い業務システムの構築を行っています。システムやデザインのお悩みはお気軽にご相談ください。
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